相続の基礎知識

相続の基礎知識

相続税とは

相続税とは、親族の方などが死亡した事により、その亡くなった方から相続・遺贈等により財産を譲り受けた者に対してかけられる税金のことです。亡くなった方を『被相続人』、財産を取得した人を『相続人』といいます。

相続人は誰がなるのか

亡くなった人の財産の分け方で、争いが起こらないようにする為に、相続人になれる人・相続人の順位などが、民法により定められております。これを『法定相続人』といいます。

まず、『配偶者』はいかなる場合でも相続人になれます。そして以下の人たちが①~③の順に相続人になります。

①被相続人の直系卑属(子・孫)
②被相続人の直系尊属(父母・祖父母)
③相続人の兄弟姉妹

孫は子が、祖父母は父母が亡くなっているときに相続できます。

相続を放棄することはできるのか

私の父は、事業における負債が大きく、相続財産を大きく上回ります。何とかなりませんか

相続財産には、プラスのものだけでなく、マイナスの財産も有ります。プラスノ財産だけ相続して、借金は受け継がないという、ムシのいいことは認められていません。財産といっしょに、借金も相続しなければならないのです。

しかし、財産を受け継ぐかどうかの判断は、相続人に任されています。その為、財産の受け継ぎを拒否する『相続放棄』という手続きがあります。その他に、相続した遺産を限度として、被相続人の借金を負担するという『限定承認』という手続きもあります。いずれも、手続き期限が決まっているので、注意が必要です。

相続税のかかる財産はなに

被相続人から受け継いだもので、金銭に換算できるものは、すべて相続税の課税対象になります。

プラスの財産としては、現金や預貯金、土地家屋などの不動産、株式などの有価証券、車、貴金属、ゴルフ会員権、書画骨董なども対象です。その他、家財道具も財産としてみなされますので、漏れのないように注意が必要です。(一部例外として、墓地や仏具など一定のものがあります。)

マイナスの財産(債務)としては、借入金・公租公課・医療費等で、被相続人の死亡の際に現存するものが対象となります。

死亡保険金・死亡退職金・生命保険契約に関する権利等については、相続財産とみなして相続税の課税対象に含まれます。ただし、死亡保険金・死亡退職金については、相続人の生活保障等を配慮して、一定の金額が非課税とされます。

どれくらいの財産がもらえるの

被相続人の相続財産に対する、それぞれの相続人の権利割合を相続分といいます。相続人が、一人である場合は、被相続人の全財産がその人に渡るので、財産の分け方については問題ないと思います。しかし、配偶者・兄弟など相続人が複数いるときは、ある一定の基準がない場合には問題が起こりやすいです。そこで、財産の分け方についても、民法で規定を設けております。

もし、被相続人の遺言がない場合には、法定相続分が目安となります。しかし、法定相続分は、あくまでも目安であり、このとおりに分けないといけない事ではありません。また、法定相続分は誰が相続人になるかにより、割合が異なります。

どれくらいの財産に相続税がかかるか

相続税は、基礎控除額(一定の額)を超えて初めて発生します。基礎控除額は、5,000万円に1000万円×法定相続人の数を足した額です。

基礎控除額

例えば、相続人が妻と子供二人の場合は、基礎控除額は8,000万円になります。被相続人の財産が8,000万円より多い時は、課税されて、8,000万円以下の時は課税されない事になります。

相続税申告のスケジュール 例

日程 関連事項 備考
相続の開始
  • 被相続人の死亡
  • 葬儀
  • 四十九日法要
  • 遺言書の有無の確認
  • 遺産・債務・生前贈与の概要と相続税の概算額の把握
  • 死亡届の提出(7日以内)葬式費用の領収書の整理・保管(葬儀費用は、債務に該当します。ただし、香典返しは含まれませんので注意してください。)
  • 家庭裁判所の検認・開封
3か月以内
  • 遺産分割協議の準備
  • 相続の放棄又は限定承認
  • 相続人の確認
  • 家庭裁判所へ申述。被相続人と相続人の生まれてからの戸籍謄本により確認できます。
4か月以内
  • 百か日の法要
  • 被相続人に係る所得税の申告・納付(準確定申告)
  • 被相続人に係る消費税・地方消費税の申告・納付
  • 被相続人の死亡した日までの所得税の申告
  • 被相続人の死亡した日までの消費税・地方消費税を申告
10か月以内
  • 遺産の調査、評価・鑑定
  • 遺産分割協議書の作成
  • 各相続人が取得する財産の把握
  • 未分割財産の把握
  • 相続税の申告書の作成
  • 納税資金の検討
  • 相続税の申告・納付(延納・物納の申請)
  • 土地の現況調査等をし、相続財産を把握するとともに、財産の評価を行います。
  • 財産の分割による相続税のシミュレーション
  • 被相続人の住所地の税務署に申告
1年以内
  • 遺産の名義変更手続き
  • 遺留分減殺請求
 

名義変更の手続

相続に関する名義変更の手続の例

被相続人名義のものを変更するに、すぐに行う必要があるもの、遺産分割協議が確定した後でないとできないものがあります。具体例を下記に記載しましたので、ご参考までに・・・

相続開始後

項目 手続先 必要書類等
公共料金 当該会社
  • 領収書・旧使用者番号
公共料金の口座振替の変更 取扱金融機関
  • 口座一括振替書
  • 金融機関の通帳及び通帳の印鑑
クレジットカードの退会 クレジットカード会社
  • 解約届
固定資産税
(相続登記前に1月1日を過ぎた場合)
市町村の税務課
  • 相続人の代表者指定届

上記項目は、あくまでも参考例であり、すべての手続について記載したものではありません。また、上記の必要書類は、被相続人・相続人の状況、地域により異なる場合があります。詳細は、それぞれの手続先に確認してください

遺産分割協議後

項目 手続先 必要書類等
自動車 自動車登録代行センター
(ディーラーが代行してくれると思います)
  • 被相続人の戸籍(除籍)謄本
  • 被相続人の住民票の除票
  • 相続人の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書
  • 相続人の印鑑証明書・印鑑
  • 自動車検査証
不動産 法務局
(司法書士へ依頼)
  • 被相続人の戸籍(除籍)謄本
  • 被相続人の住民票の除票
  • 相続人の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書
  • 相続人の印鑑証明書・印鑑
  • 相続人の住民票
  • 代理権限証書(委任状)
預貯金 金融機関
  • 被相続人の戸籍(除籍)謄本
  • 相続人の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書
  • 相続人の印鑑証明書・印鑑
  • 各銀行所定の払戻用紙や同意書等
  • 預金通帳及び証書
生命保険
(被相続人が契約者・受取人の場合)
保険会社
  • 各保険会社所定の名義変更請求書兼改印届
  • 被相続人の戸籍(除籍)謄本
  • 相続人の戸籍謄本
  • 相続人の印鑑証明書・印鑑
  • 保険証券

上記項目は、あくまでも参考例であり、すべての手続について記載したものではありません。また、上記の必要書類は、被相続人・相続人の状況、地域により異なる場合があります。詳細は、それぞれの手続先に確認してください。

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事例研究

妻が先月亡くなりました。私たちには、子供がおりません。当然、妻の両親もなくなっており、また妻には兄がおり、兄はすでに亡くなっているのですが、子供がおります。その場合、私の相続分はどれくらいになるのでしょうか。

被相続人より先に相続人が亡くなっている場合、その子供が代わりに相続することができます。これを、代襲相続といいます。

ご質問のケースの場合、配偶者である夫・甥や姪の方が、相続人に該当します。甥や姪の方の人数により異なりますが、甥と姪がいる場合の法定相続分は、

  • 夫の法定相続分・・・1/2
  • 甥の法定相続分・・・1/2×1/2=1/4
  • 姪の法定相続分・・・1/2×1/2=1/4

代襲相続について気をつけないといけないのは、直系卑属の場合には、相続権は制限なく代襲されますが、兄弟姉妹の場合は、甥や姪が亡くなっている場合には、その子供に相続権は代襲されません。

昨年に父親が亡くなり、先日母が亡くなりました。父の相続の時に苦労して税金を納付しましたが、母親の相続の時にも、税金を納付する必要があるのでしょうか。

短い期間に相続が2回も続くと、一度相続税がかかった財産に、再度相続税がかけられることになり、税負担が大きくなってしまいます。そこで、相続税の計算において、相次相続控除というものがあります。この控除は10年以内に2回以上、相続があった時に適用されるものです。

ご質問のケースで、父親の相続(最初の相続)を第一次相続、母親の相続(その次の相続)を第二次相続といいます。

控除額は
相次相続控除=A×C/B-A×D/C×10-E/10

C/B-Aが100/100を超えるときは100/100とします。

A : 第2次相続の時の被相続人が、第一次相続でもらった財産にかかった相続税額
B : 第2次相続の時の被相続人が、第1次相続でもらった財産の価額
C : 第2次相続の時の相続人や受遺者の全員がもらった財産の合計額
D : 相次相続控除の対象者の相続人が、第2次相続でもらった財産の総額
E : 第1次相続から、第2次相続までの経過年数(1年未満の端数は切り捨てる)

で計算されます。つまり、第1次相続の時に財産を取得した人が第二次相続の被相続人になるとき、この相次相続控除の対象になります。

不慮の事故で、主人が早く亡くなってしまいました。主人にかけていた保険金が入り、相続税を納める必要があると聞きました。ただ、子供はまだ幼稚園で、今後の養育費のことを考えると先が心配です。

相続人である子供が、未成年であるときは、成年になるまで、教育費や養育費などが必要となってきます。その為、相続税の負担を軽減する措置として、未成年者控除があります。
未成年者控除を受ける為の要件は、

  • 相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人
    又は、日本国内に住所がない人でも次のいずれにも当てはまる人
    イ. その人が、日本国籍を有している。
    ロ. その人又は被相続人が、相続開始前5年以内に日本国内に住所を有したことがある。
  • 相続や遺贈で財産を取得したときに20歳未満である人
  • 相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人であること。

控除額される額は、その相続人が20歳に達するまでの年数につき6万円です。年数に1年未満の端数があるときは、切り上げて1年とします。

未成年者控除額=6万円×(20歳-相続開始時の年齢)
計算例)相続開始時の年齢 11歳6ヵ月の場合
(20歳になるまでに、8年6カ月あります。端数は、切り上げるので、9年となります)
控除額=6万円×(20歳-11歳)=54万円

同様に、障害者についても相続税の負担を軽減する措置として、障害者控除があります。
障害者控除を受ける為の要件は、

  • 相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人
  • 相続や遺贈で財産を取得したときに障害者である人
  • 相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人であること。

控除される額は、一般障害者の場合は、85歳に達するまでの年数につき6万円です。特別障害者の場合は、85歳(注)に達するまでの年数につき12万円です。年数に1年未満の端数があるときは、切り上げて1年とします。

平成22年3月31日以前に相続又は遺贈で財産を取得したときは、年齢要件が「70歳未満」とされています。

計算例 相続開始時の年齢を38歳4カ月の場合

(85歳になるまでに、46年8カ月あります。端数は切り上げるので、47年となります)

一般障害者の場合 控除額=6万円×(85歳-38歳)=282万円

特別障害者の場合 控除額=12万円×(85歳-38歳)=564万円

なお、障害者控除額が、その障害者本人の相続税額より大きいため控除額の全額が引ききれないことがあります。この場合は、その引ききれない部分の金額をその障害者の扶養義務者の相続税額から差し引きます。また、その障害者が今回の相続以前にも障害者控除を受けているときは、控除額が制限されることがあります。

相続税の対策として、養子縁組をする・生前贈与をする・アパートマンションを建てるというをよく聞きますが、効果はあるのでしょうか。

養子縁組をすることによる相続税対策の狙いは、法定相続人が増えることによる基礎控除額の増加が一番の狙いだと思います。つまり、法定相続人が2人の場合の基礎控除額は7,000万円であり、法定相続人が4人の場合の基礎控除額は、9,000万円となります。つまり、法定相続人が一人増えるごとに、1,000万円ずつ相続税の課税対象となる金額が減ることになります。

その他にも、生命保険金や死亡退職金の非課税枠を増やすことだけでなく、相続税の計算は累進課税率になっております。その結果、相続税の計算において適用される税率を下げる効果も期待できます。

では、10人も20人も養子に迎えれば、相続税を低くすることは可能かもしれませんが、残念ながらそれは認められません。相続税の計算において、不自然な養子縁組をして法定相続人を増やすのを防ぐために、相続税で認められる人数には、

  • 実子がいるときは、法定相続人としての養子は一人まで
  • 実子がいないときは、法定相続人としての養子は二人まで

という、制限があるので注意が必要です。

また、孫を養子にした場合、その孫が祖父(養子縁組後の父)から相続を受けるときに、養子縁組前の父(孫の実の父)が生存している場合には、相続税額が増える可能性がありますので注意が必要です。

生前贈与をすることにより、被相続人の財産を相続人に移すことができます。それにより、相続財産の評価額が下がり、適用される税率が下がることも期待できます。

生前贈与でよく使われるのは、贈与税の基礎控除額の110万円以内の贈与です。金額としては少ないかもしれませんが、長期間にわたって計画的に行うことでその効果は大きくなります。

しかし、贈与しても、その通帳等を被相続人が管理していたのでは、名義預金として取り扱われる可能性があります。その為、当事者間で贈与があったことを認識する為に、贈与契約書などを作ることをお勧めします。

その他にも、相続時精算課税や贈与税の配偶者控除、住宅取得資金の贈与など、贈与には様々な特例があります。単純に財産を減らす為の贈与ではなく、用途にあった贈与をすることで、その効果はさらに大きいものになります。

所有している土地の空き地に、アパート・マンションを建てることによるメリットは、

  • 家賃収入が入る
  • 固定資産税が軽減される
  • 相続税における土地の評価方法が変わる

が、大きなメリットとしてあげられます。その他に、建設費用の調達を自己資金で賄えば、現預金の減少になり、借入金で調達すれば、債務控除の対象となります。

しかし、アパート・マンションを建設する際には、相続税対策だけではなく、その後の事業継続をも視野に入れて考えることが必要です。アパート・マンションを建設することにより相続税は安くなったが、立地条件が悪く入居者がいない状態では、家賃収入が期待できず、借入金の返済に支障をきたす恐れがあります。売却する際にも制限がでてきますので、相続後のことも踏まえて検討する必要があります。

自分の財産はいくらあるの・相続税はいくら?
現状で、財産がいくらあるのか、相続税がいくらで納税資金はあるのかが心配です。

相続税は、現在の法律で計算した税額と亡くなった時の法律で計算した税額とが違う可能性があります。財産目録などを作成し、財産の所在を明確にしておくことが第一に必要です。また、毎年の相続税で相続税を試算することで、あらかじめ対応策が明確になります。資産管理サービスをお勧めします。

父が急になくなり、財産がわからない

核家族化が進む中でよく聞く話です。しかし、この場合は、しらみつぶしに調べていくしか方法ありません。
例えば、土地家屋であれば、お住まいの市区町で名寄台帳を取得することにより、その状況がわかります。ただ、亡くなった方の実家が他府県である場合には、そちらにも土地家屋がある可能性があります。その場合は、亡くなった方の戸籍謄本を取得し、転居した土地ごとに調べていく必要があります。

また、その中で名義変更が住んでいない曾祖父などの名義の土地がでてきた場合には大変です。曾祖父の相続の時の名義変更から順番に行う必要がありますので、相続人を確定するだけでもひと苦労です。

現預金については、通帳が存在すればいいのですが、どこにあるのかわからない場合もあると思います。その場合には、年賀状・ティッシュペーパーのボックス等から、取引があったことを想定して調べていくことが必要になります。証券会社についても、同じです。

子供が都会出てきて、田舎には両親のみという場合には、ご両親がご健在のうちに財産目録等だけでも作成しておくことをお勧めします。

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